~プレスリリースはタイトルがすべて! 読者にクリックされ、検索エンジンに評価されるタイトルをつくろう~
前回に引き続き、いますぐ実践できるWEBで読まれるプレスリリースの書き方を紹介します。
今回は「タイトル」について。
前回の【体裁・デザイン編】はこちらからご覧ください。
#コラム いますぐ実践!基本のキ Webで読まれるプレスリリースの書き方【体裁・デザイン編】
検索エンジンと人間(読者)-タイトルを決めるための2つのポイント
Webでクリックされるタイトルをつけるには、①検索エンジン、②人間(読者)という、2つの違った目線で考える必要があります。
検索エンジン目線で考える
Googleで検索した際に、上位表示されるほど、クリックされる確率は当然高くなります。
2017年の検索順位別クリック率によると、1位は21.12%、2位10.65%、3位7.57%と続き、10位では1.64%。
参照:Internet Marketing Ninjas(インターネット・マーケティング・ニンジャズ)社
つまり、そもそもネット上で情報として流通するためには、検索エンジンで上位に表示されるための、「SEO (Search Engine Optimization=検索エンジン最適化)」の目線が必要です。
検索エンジンはロボットなので、ロボットに評価されやすいタイトルを考えましょう。
① タイトルの文字数は32~52文字
Googleの検索結果で表示されるタイトルは全角32文字です。
32文字以上はGoogleも評価しないといわれていますが、
最近は長いタイトルが好まれるともいわれており、最大52文字まで拡げて、内容をすべてタイトルに記述したほうがよいとも言われています。
したがって、タイトルを無理に縮める必要はありませんが、重要なキーワードは
見切れないように32文字以内に配置するようにしましょう。
② キーワードを前方に配置
検索エンジンのロボットは、テキストの先頭から読み込みます。
最近の検索エンジンはとても頭が良いため、キーワードの重要性を文脈から読み取っていますが、それでも重要なキーワードは先頭に置くようにしましょう。
③ 適したキーワードを1-2個入れる
タイトルにはそのプレスリリースの内容を的確に代表するキーワードを1~2個入れるようにしましょう。
ここで言うキーワードとは、読者が検索するときに使うワードのことです。
キーワードを決める際に注意したいポイントは3点
1. 旧表記や難表現は使わない
2. 言い換え表現がある場合には最も流通しているキーワードを使う
3. やみくもにたくさんのキーワードを入れない
流通しているキーワードを決めるためには、
A.Googleで実際に検索をしてインデックス数を調べる
B.「Google広告」内にあるキーワードプランナーで月間検索回数を調べる
2通りのやり方があります。
B.のキーワードプランナーは有料の広告アカウントが必要なため、A.の方が手軽です。
Googleでキーワード検索をかけて検索結果ページの先頭にある数字をチェックします。
この数字はインデックス数とよばれ、Googleが収載している該当キーワードを含んだページ数を示しています。
この数が多ければ多いほど、言及されているページが多い、ということで、キーワードとしてよく使われていることになります。自ずと検索回数も多いと考えられます。
社名などで旧漢字がはいるもの(高島屋の“はしごだか”など)は、常用漢字で検索した場合とくらべて、よりインデックス数の高いものを選びましょう。
言い換え表現を見つけるためには、「Weblio類語辞典」を使うのがおすすめです。
ロボットの進化で、旧表記や難表現も捕捉できるようになったとはいえ、もっとも流通しているワードを使うのが安心です。
④ロボットでもわかるシンプルな文法
検索エンジンのロボットは、文章を形態素解析(品詞分解)し、文章の意味をとらえながら、キーワードを捕捉します。
英語は得意ですが、日本語精度はまだ進化中といわれており、できれば標準的な文法をつかったシンプルな文章を使い、ロボットの解読負荷を下げましょう。
おすすめは「誰が」「何を」「どうした」というわかりやすい文法でタイトルを作ることです。
人間(読者)目線でのタイトルを考える
すごく難しい、人間にクリックしてもらうための方法です。
① 文字数―短く凝縮したタイトルで視認性をアップ
有名な話ですがYahoo!ニュースのタイトルは、13文字です。
引用:
ネット媒体の場合、文字を読ませるというのは、結構大変な作業だと思います。サイトの性格にもよると思いますが、トピックスの場合は、文字を「読ませる」というよりは、「見せる」という意識でやっています。
Markezine-Yahoo!ニュース トピックスが13文字である理由
つまり13文字であれば「読む」ではなく「見る」で、読者に内容を認識してもらえます。
実際に、京都大学大学院の研究「マンマシンシステム工学視覚系指標の計測と分析(1)- 眼球運動-」によると、人が一度に識別できる範囲は9~13文字程度であることが分かっています。
しかし、気をつけなければならないのは、前項の通り検索エンジンが32~52文字を好むことです。
なので、タイトルを極端に縮めることはせず、できるだけ連続した文字列の最大数を13文字として、
タイトルづくりをしましょう。
②興味をひきつけるコピーライティング
クリックしてもらうためには読者の興味をひきつける必要があります。
ニュースリリースでは少し難しい部分もあるのですが、WEBライティングでは鉄板の二つの要素があります。
「ターゲットを明確に」「相手の悩みを解決する」という2つの観点です。
ターゲットには、2種類の考え方があります。
A. 属性
・成長したい新入社員
・忙しいサラリーマン
・資産運用に一歩を踏み出せない管理職
・今すぐ稼ぎたい主婦
ターゲットの性別・職業・役職・年収などの属性に、形容詞をつけて具体化したものです。
B. 理解度・熟練度
・初級編
・入門編
・中級編
・上級者向け
これらをタイトル内に入れることで、誰向けの情報かが明確になり、自分ごと化しながら読まれやすくなります。
自分のことよりお客さんのこと
「相手の悩みを解決する」というのは、逆に言えば、自分の組織のこと・商品/サービスのこと・スペックのことを語ることよりも、顧客の課題解決に重きを置いた語り方をしよう、ということです。
もっともよいお客さん=「今すぐ」の解決を求めている方は、悩みを解消してくれる組織や商品スペックは副次的にとらえます。自分が今悩んでいることへのソリューションがそこに書かれていることをもっとも強いクリック動機になるため、そのポイントでタイトルを作ります。
本稿のタイトルもそこをベースに作っています。
タイトル例:
いますぐ実践!基本のキ Webで読まれるプレスリリースの書き方【タイトル編】
→属性・初心者でも今から使える読まれるリリースタイトルのつけ方というソリューションが書いてあることを明瞭にしました。
③クリックしたくなるフックづくり
読者を惹きつけ、クリックしたくなるタイトルにするためのわかりやすいフックがあります。
WEBライティングの鉄板ネタは以下の6つ。
① 具体的な数字を入れる|人は数字が入ると現実性の高いものと認識します。
例:おすすめ5選、1分でわかる~
② 役立ち情報を示唆する
例:〇〇の方法、〇〇のヒント
③ 難易度を表示する
例:初心者向け、入門編
④ 〇〇をすぐに解決する方法
例:昼食後の眠気をすぐに吹き飛ばす方法
⑤ 時節性を与える
例:猛暑、ゲリラ豪雨
⑥ 〇〇(世界的に有名な例え)のように〇〇する
例:スティーブ・ジョブズのようにプレゼンできるようになる方法
読者にとって、気になる、詳しく知りたいと思わせるようなタイトルづくりをしましょう。
まとめ:タイトルを最適化して読まれるプレスリリースを作ろう
タイトルのつけ方について、SEO、読者目線の2つの目線から紹介してきました。
最後にこれまで説明してきたポイントをチェックリストにまとめました。
プレスリリースのタイトルができたら、チェックリストを見ながら、ポイントが押さえられているか、確認してみましょう。
今回ご紹介したタイトルのつけ方でクリックしてもらい、前回ご紹介した体裁・デザインで最後まで読んでもらう。
どちらも欠かせない要素です。
あなたの作成したプレスリリースをWebで読まれるプレスリリースに変え、一人でも多くの読者にあなたの商品・サービスを知ってもらいましょう。