5月25日(月)、約2か月続いた緊急事態宣言の解除が発表されました。期間中は多くの企業が活動を自粛せざるを得なかったことから、広報担当の皆様としても苦しい時期だったのではないでしょうか。
ただ、そんな中だからこそ、通常のメディアだけではなく、「テレビゲーム」の機能を上手く活用し、情報発信をする企業や団体があったのをご存じでしょうか。巣ごもり需要によって家でテレビゲームを楽しむ生活者が多かったという状況にもマッチし、その取り組みがSNS上で話題になり、テレビで取り上げられるという事例もありました。
今後も一つの情報発信の手法として、テレビゲームを活用することが多くなると私たちでは考えています。そこで、今回は自粛期間中に活用されることが多かったNintendo Switch「どうぶつの森」に関する各社の取り組みをご紹介いたします。
■Nintendo Switch「どうぶつの森」とは?
https://www.nintendo.co.jp/character/mori/index.html
無人島を舞台に、様々などうぶつと一緒に島を開拓していく本作。魚釣りや虫取りなどのアクティビティの他、絵画収集や、株に見立てたカブの取引、ローン返済など、現実世界に即した面が多くあり、大人からお子様まで楽しめる内容となっています。
中でも、「マイデザイン」という機能が人気で、衣装・自宅の内装・地面のデザインなどを自身で作成し、変更することができ、その自由度の高さが好評です作成したデザインは公開することで誰でもダウンロードする事ができ、趣向を凝らしたデザインが多く公開されています。
■事例1:ポーラ美術館
ポーラ美術館(箱根)が公開したのは、同美術館内にあるコレクションの絵画データです。マイデザインはイーゼルに立てかけたり、壁に飾ったりできるため、絵画作品との相性がよく、ポーラ美術館では約30点のデータを公開しました。
データが一覧で見られる特設ページも作成しており、「#あつ森でポーラ美術館」をつけてツイートができるボタンがあるなど、SNSとの連動性も創出しています。
衣装として着用できるデータも公開しており、今後も随時追加していくそうです。
https://www.polamuseum.or.jp/acnh/
■事例2:gelato pique(ジェラートピケ)
ルームウェアを中心に販売するジェラートピケが公開したのは、同ブランドで人気のパターン(柄)データです。熊やイチゴ、さくらんぼなど、かわいらしいモチーフが散りばめられており、ゲーム内では内装の壁紙や寝具に活用することができます。
オンラインストア内特設ページでダウンロードすることができ、他にもPCの壁紙やスマートフォンのアイコン画像に活用できるデータも公開しており、どうぶつの森を持たない方にも配慮した内容となっています。
公式Twitterと公式Instagramでは、ルームウェア用のデザインも公開しておりました。
https://gelatopique.com/page/feature/200605_doubutsunomori/?plan=GP200605doubutsuno-mori
■事例3:ANNA SUI(アナスイ)
ファッションブランドのアナスイが公開したのは、最新コレクションの衣装データです。
実際の2020年春夏コレクションと同じデザインという事で、新製品の訴求にもつなげています。また、併せて2007年の春夏コレクションの衣装データも公開しており、同ブランドのファンにとっては非常に嬉しい内容でした。
合計6点を公開しており、アナスイらしいエキゾチックな装いでゲームを楽しむことができます。
https://annasui.co.jp/pages/%E3%81%82%E3%81%A4%E3%81%BE%E3%82%8C%E3%81%A9%E3%81%86%E3%81%B6%E3%81%A4%E3%81%AE%E6%A3%AE%E3%82%B3%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3
■事例4:RiLi.tokyo(リリドットトーキョー)
続いてもファッションブランド。RiLi.Tokyoが公開したのは、新作の浴衣の衣装データです。これからの季節に合わせた内容となっており、ファンではない方にも楽しめるものとなっています。
他にもピクニックマットに活用できるチェックの柄や、クッションに活用できるロゴマークなど、全9種のデザインを公式Instagramで公開しています。
https://www.instagram.com/p/B_w3buHILn_/?utm_source=ig_web_copy_link
■事例5:日本相撲協会
最後に、日本相撲協会が公開したのは、力士の姿になれる衣装データと、相撲字や懸賞幕のデザインデータ。衣装では6色のまわしが再現されており、懸賞幕には架空のスポンサーが描かれています。
デザインデータは公式Twitterで公開。土俵を再現した部屋の紹介や、ゲーム内で相撲を楽しむ方法などユニークな投稿を続け、度々話題になっています。
https://twitter.com/sumokyokai/status/1267244720301858817?s=20
■最後に
以上、企業や団体がどうぶつの森を活用して情報発信している5つの事例でした。いかがでしたでしょうか。
「公開した制作物は自由にダウンロードできる」という機能を上手く活用することで、自粛期間中でも時間や場所に捕らわれずに、自分たちの世界観を表現できています。また、娯楽ツールであるゲームを活用するという点で、各社の柔軟な姿勢を評価する反応も多くあり、多様性のアピールにも繋がったのではないかと思います。
「どうぶつの森」は今春に発売されましたが、これから夏・秋・冬と装いを変えていきます。まだまだブームは続きそうですので、自社ではどのような表現ができるかを考えて取り入れてみてはいかがでしょうか。
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